英語には大きな語順でWho, What, How, Where, When, Whyというものがあり、この語順で理解していくのも必須となる。
次の文で見てみよう。
Indians along the Mississippi River raised crops, in addition to hunting buffalo and other animals. (「シンプルな英語で話すアメリカ史」より)
Indians along the Mississippi RiverがWhoで、
raised cropsがWhat。
語順的にはこれで終わりだが、文にはin addition toという前置詞以下がある。
そのままの順序で読むと、
「ミシシッピ川沿いのインディアンは、作物を育てた。バッファローや他のアニマルを刈るのに加えて」
となるので、一度訳すと日本語なら、「「ミシシッピ川沿いのインディアンは、バッファローや他のアニマルを刈るのに加えて作物を育てた」となるのがわかる。
でも、一語一語でやってはいけない。
もし
In addition to hunting buffalo and other animals, Indians along the Mississippi River raised crops.
としてくれれば日本語に近くていいのにと思うが、英語では英語の親しみやすい並べ方がある。
日本人としては、順番で読むとこんな感じになるときもある。
「ミシシッピ川沿いのインディアンは作物を育てた。加えて、バッファローや他の動物を刈った」
この構造の違いは本当に大きい。
口語ですらすらと、「AはBをした。○○に加えて」という順序で言えるのか。
結局、これもトレーニングするしかない。何度も使って、この順序に慣れ親しむのだ。
「○○は○○だった。しかし、○○は○○だった」という言い方をしたいときはbutを使うが、howeverも使う。
だけどもその場合、年号が先に来るときもある。
The American whaling industry provided oil for the lamps. By the late 1850s, however, whale oil was too expensive. (「シンプルな英語で読むアメリカ史」より)
「アメリカの捕鯨会社は、ランプためのオイルを供給していた」というのが最初の文で、次に「1850年の後半まで」というWhenが来る。
日本人としては、「1850年の後半まで」のあとに、「しかし」とか「しかしながら」は来ない。
でも英語は違う。
「1850年の後半までに、しかしながら、鯨のオイルはとても高価だった」と来る。
「アメリカの捕鯨会社は、ランプためのオイルを供給していた。1850年の後半まで、しかしながら、鯨のオイルはとても高価だった」という流れになり、違和感は凄い。
日本語なら、
「アメリカの捕鯨会社は、ランプためのオイルを供給していた。しかしながら、1850年の後半まで、鯨のオイルはとても高価だった」
という感じで、必ず「しかしながら」は文頭に来る。
一語一語で読むと、この違和感に慣れなくてはならない。翻訳なら日本語向けに順序を変えてすっきりするが、英語を英語の順番で読むときにはそうはいかない。
そして、これに慣れることが聴き取りの時に非常に役に立つ。リスニングのときに違和感を感じている暇はないのだ。
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