Illusionは”イリュージョン”ではなかった。
娘が妻に、「手でお腹をさわったら、手が通り抜けて…」と生まれたときの話をしていたらしく、それを
「アリュージャン」
と表現していた。
妻は何だろうと思い、意味を調べたらフランス語で「金」という意味だったらしい。
翌日、娘と私が二人で歩いていると、魔法の話をし始めた。
そのとき娘が、「アリュージャン」と確かにいった。
それは、幻想、イリュージョンの意味だった。
妻は帰ってきて、娘に
「アリュージャンじゃないよ、イリュージョンでしょ」と言った。
私はすかさずiPhoneでillusionを調べて妻に聴かせた。
発音は
アリュージャン
妻は「イリュージョンじゃないのか…」とショックを受けていたが、厳密に言うと、最初のアは「イとエの中間」と呼ばれる曖昧なもので、イとはっきり発音する人もいる。
アとはっきり発音するとAllusion(まやかし)という単語もあるので、あくまで弱いアだ。
ジャンの部分に関しても同じで、日本人にはジャンにもジョンにも聴き取れる、まさに中間点。
なので、アリュージャンのときもあれば、アリュージョンだったり、イリュージャンだったり、イリュージョンだったりするのだ。
全部を曖昧にすると、それっぽく聞こえるのは間違いない。