「知っていたかのように歌う、話す」シャドーイング
外国の知らない歌は本当になにを歌っているかわからないが、ただ同じように歌うことはできる。
そのために、歌詞カードを開く必要はない。耳で歌を聴きながら、その直後に同じ音を出せばいいのだ。
たとえ知らない歌でも、その方法で知っていたかのように歌うことができる。
日本語の歌でも一緒で、聞いたことのない歌を知っていたかのように歌うことができるのだ。
しかも、それを繰り返すと、英語でもフランス語でも韓国語でも、次からは自然と口ずさんでしまうのが不思議。
適当ながら、歌えるようになるのだ。
これは、「耳で聴き、歌うことで覚えてしまう現象」。当たり前だが、これは現象だ…。
しかし、歌はボリュームを上げてなければ、自分の声で聞こえなくなってしまう。
実は子どもはこれを幼児期に繰り返しているのだが、自分で話してしまうと人の声が聞こえなくなる。
なので、じっと黙って聞いている。
聞いているが、真似している。自分で話すように聴いているのだ。
聞いた直後に真似をするというのは高度な技で、大人のように予測して聞いたり、言う状態と違う。
だが、脳の中では真似をして話しているので、スピーキングしているのと一緒だ。
だから、練習しなくても最初からさらっと話し出す。
私はこの現象を娘の歌を覚える過程で発見した。
2、3回は黙って聞いているのに、それから聞かないでしばらく経ったころに、突然その歌を歌い出すのだ。
最近はないが、小さいころにはそれが頻発していた。
引っ越しでアメリカの小学校に入った子どもがずっと黙って教室で過ごしているのに、ある日突然話出すのも同じ現象のはずだ。