Delicate china って何?
娘が「チャイナ」という言葉に反応し、デ○○○ト・チャイナと言い出した。
なんと言ってるかわからなかったので、
Delicate? or Dedicate(この時点で意味はわからない)?
と聞いたら、
英語で「デ○○○トも知らないの???」とプチ切れされ、延々とデ○○○ト・チャイナの説明を受けた。
どうやら、中国のカップのことらしい。
Delicateは日本語でもあるデリケートだが、Dedicateは今調べてみると「捧げる、専念する、専用」という意味がある。
たぶん中国の陶器、磁器のことだろうと思い、家にあるジノリの中国柄カップ(レッドコック 実際は有田焼きの絵柄がモデル)を探して見せるとやはりそうだった。
普段余り使わないので、冷たいお茶を注いでテーブルに出すと、娘オリジナルの「中国式お茶教室」が始まった。
いったい娘は、どこでこの言葉を目にして、耳にしたのだろう???
ところで、Dedicateではなさそうなので、Delicate chinaで調べると、「壊れやすい陶器」という訳になる。
他にもレストラン名などで使われているが、娘はDelicate china cupと言っていたので、カップであることは間違いない。
Delicateは「壊れやすい」ではなく、「繊細」と訳したほうが良さそうだ。
そうすると、「繊細な中国陶器」という意味になる。
さらに、Delicateには「優雅な、上品な」という意味もあるらしく、「この上なくすばらしい」という意味もある。イメージはぴったりだ。
Chinaは中国製という意味なのかと思い調べてみると、違った。
「磁器、陶磁器、瀬戸物、焼き物」という意味らしい。たしかに、前に勉強したような覚えがかすかにある。
porcelainという磁器を意味する言葉あるのに、China(主に磁器)とかChina ware(陶磁器)と呼ぶらしい。中国発祥だからだ。
繊細な磁器。それで訳は合っているのか。
そんな直訳より、たぶん中国陶器だろう。
しかし、中国陶磁器=China Ceramics、中国磁器=China porcelain、中国陶器=China pottery
とそれぞれ名前がある。
「中国で作られたもの」で限定すると、「China ○○」なのだ。
Chinaはあくまで、国籍を指定しない陶器、白磁器。
Delicateは「繊細、優雅」。
やはりDelicateが気になる。
辞書では
exquisitely fine and subtle and pleasing; susceptible to injury 壊れやすく、繊細で美しく、絶妙。
名詞の前にDelicateが付くのはChinaだけではなく、”a delicate violin passage” “a delicate flavor” “the delicate wing of a butterfly”といった言い方もあるそうだ。
日本語にはしづらいが、delicateがつくことで上品な響きになることは間違いない。
Delicate chinaで検索すると、磁器だけど柄は決して中国的なものではない美しい食器がたくさん出てくる。
要するにそういう外見、柄を磁器の場合にDelicateと呼ぶ。有田焼きも磁器だから、デザインがDelicateであればDelicate Chinaだ。
磁器の青白さの原因はカオリンという粘土で、イギリスではそれが手に入らないため、牛の骨灰を使い、強度の高い「ボーンチャイナ」が生まれた。
強さが違っても、種類、外観、デザインが「Delicate」であるところは同じだ。
Delicate chinaという言い方、呼び方の意味について、英語で調べてもすんなりと出てこないのが気持ちは悪い。
ただ、画像検索すればなんなのかはわかる。
日本製のデリケイト・チャイナ・ティー・カップもある。
ジノリのレッドコックは間違いなく英語ではDelicate China。
勉強になりました。