現在完了の「根拠」を変える。
1つのシチュエーションで1つの言い方を学ぶときに、
Have you done?
という言い方があるとする。
「もう終わった?」
という意味で、それ以上もそれ以下もない。
シンプルでわかりやすい。推測もしやすい。
Have you done? とDid you do?
の間には、はっきりとしたニュアンスの違いがあって、交差しない。
だから、歯を磨いたかどうかを訊ねるときや、勉強が終わったかどうかを訊ねるときに使える。
Have you done?
とてもわかりやすい。
これが、文法の問題となると、途端に難しくなる。
つまり、日本語に訳したり、日本語から英語にするときにどうするかということを考えると、難しくなるのだ。
たとえば、このHave you done?。
日本では、解釈がイマイチ定まっていない。
多くの人が「完了用法」と考えるはずだが、実は「未完了時制」と考えるべきだ。
少しやっかいな話になるが、現在完了はさまざまな言い方が「現在完了」としてひとくくりにされているが、シチュエーションはすべて違う。
実際の生活では、別々に覚えられていくものなのだ。
なのに一つにまとめられるのは、have+過去分詞という形だから。形が一緒なだけで、1シチュエーションに1つで覚えるという母国語的なアプローチから見ると、別モノの集合体だ。
まず、現在完了は「完了」と「未完了」にわかれる。
さらに、「完了」は完了、経験、結果、未完了時制(「未完了」ではない)にわかれる。「未完了」は継続のみ。
Have you done?
は完了の中の未完了時制だが、日本の英語解釈ではこのような考え方はあまり出てこない。
このように、文法的に分類されるのは、シチュエーションが違うからだ。
なので、1シチュエーションにつき1センテンスという根拠の置き換えをする際に、この知識が無駄になるわけではない。
未完了時制のシチュエーションとは、「もう終わった」「まだ終わっていない」ということを言いたいときのもの。「今日は3回コーヒーを飲んだ」も未完了時制のシチュエーションになる。
実際の生活で頻繁に出てくるこの使い方をまず覚える。