母国語を習得するプロセスと、第二外国語として学ぶプロセスの大きな違い。 003
Happy thanks giving.
という言葉はたしかに日本で使う機会はあまりないかもしれない。
だとしても、この言葉を読んだり、調べたりして知っているとして、すぐにネイティブの人に向かって使えるだろうか。
使える人、使えない人、さまざまではあるけれど、「もし言い方が違ったらどうしよう」「文法が違ったらどうしよう」「シチュエーション的に間違っていたらどうしよう」「イントネーションが違ったら…」という不安は、実際にはよぎったりするものだ。
それが、もし同じシチュエーションで聞いたことがあったら、違う。
実際は、このイントネーションには特に特長はない。
それでも、一度聞いていたら自信になる。
また、その場合は間違いの例と一緒に覚えたりしていないので、迷うこともない。
個人的にはこんなことがあった。
子どもと遊んでいて時々、
Fight to the death!
という言葉が自分の口から出てくる。「死ぬ気で戦え!」という少々危ない言葉だが、どこで覚えたのかもわからず、なぜかこの言葉が心にある。
するとある日、その出所が見つかった。
何度も観た『ユー・ガット・メール』で、トム・ハンクスがメールで書きながら、その言葉を読み上げるのだ。
相手の女性を演じるメグ・ライアンは、トム・ハンクスの会社からプレッシャーを受けていて、戦うべきかどうか、インターネットで知り合ったその人に相談しているのだが、二人とも相手が誰だか知らない。
つまり、トム・ハンクスは彼女に対して、自分の会社と戦うようにけしかけているのだ。
そこで出てきた言葉が、