感覚で覚えるAlreadyとYet 「もう?? ええ??」のイメージがalready。
日常生活で子どもによく使う現在完了は「もう歯磨いた?」
だと思う。
私は以前、
Have you already brushed your teeth?
だと思って使っていたが、厳密に言うと違うらしい。
中学ですでにこの問題について学んではいるが、実生活で正しく使えるかというとそうでもない。
私は単純に、
「もう」=already
「まだ」=yet
だと最初に考えた。
日本語は感覚的に使っていて、「もう」と「まだ」の違いは正確に説明するのは難しい。
ある外国人は、alreadyは「驚いたときに使う」と説明していた。当然、彼らは日本語の「もう」「まだ」を知らないから、それで説明はできない。
たしかに、日本語の「もう」には驚きの性格がある。
「もう歯磨いたの? すごいね」
という感じだ。
だけども、そう単純ではなさそうだ。
たとえば、
「彼はもう歯を磨いたよ」という言い方はalreadyを使うが、否定にしたときはどうだろう。
日本語の「彼はもう歯を磨いたよ」を否定形にする場合、
「彼はもう歯を磨いたの?」とするはずだ。磨き終わったのかどうかを確認している。
この場合、英語では最後にyetをつける。
「彼はもう歯を磨いたよ」He has already brushed his teeth.→「彼はもう歯を磨いたの?」Has he brushed his teeth yet?
日本語では同じ「もう」なのに、肯定と疑問でalreadyとyetに変わる。
不思議だ。
では、alreadyの肯定文を疑問文にするとどうなるのか?
Has he already brushed his teeth?
これは、「彼はもう歯を磨いたの?」となる。日本語がまったく同じだが、磨き終わったかどうかは訊いていない。磨いたのを知って、驚いている疑問。
yetのほうは、磨き終わったのかどうかを訊いている。
なので、子どもに使うのはたいていがyetのほうだ。
「驚き」があるなら、肯定文の訳も少し変えよう。
「彼はもう歯を磨いたよ」He has already brushed his teeth.
は、
「彼はもう歯を磨いてしまった」
となる。「彼はもう磨いた」でもいいのだけど、驚きとはそういうことだと思う。
「もうあの本読んだんだ〜〜〜」というイメージ。
娘が「まだ歯を磨いてないよ」というときは、yet。否定文だ。
I haven’t brushed my teeth yet.
これは日本人でもなんとなく感覚で使えている。
「まだ磨いてないの?」という否定疑問文だとどうだろう?
これは、
Haven’t you brushed your teeth yet?
となる。
驚いてもいるような気がするけれど、「まだ」のニュアンスはyetらしい。
alreadyとyetの使い分けというのは学校で習っているし、「alreadyは肯定で」みたいな分け方をするのはなんとなく分かってはいるけれど、実生活で使うときには迷いが出る。
本来は感覚を使わなくてはならないので、「もう」「まだ」の感覚で使い分けたいけれど、そうもいかないのがこの二つ。
「もう」を使うのにyetという、これだ。
「彼はもう歯を磨いたの?」Has he brushed his teeth yet?
日本語は同じでも、磨き終わったかどうかを訊ねているほう。それがyetだ。
「やりましたか、やってませんか? どっちですか?」というイメージがyetで、「もう?? ええ??」のイメージがalready。
感覚で覚えましょう?