例文を暗記する翻訳英語は、リスニングの邪魔でしかない。(公開)001
「真似するように聞く」というのは簡単なようで簡単ではありません。
大人というのは言葉を素直に聞くのが、本当に難しいからです。
なので、この言葉、自分で言った言葉ですが、自分で解析をしていました。
細かく見ると一体どういうことなのか。知りたかったからです。
まず、優先順位です。今後も解釈が変わるかもしれませんが、現在のところこういう感じです。
次に来る音(単語)を聞く準備。
→同時に発音される音を聞いていく
※注意点 単語もしくはチャンクの最後まで音を聞く
→音を聴き終わって、瞬時にイメージが頭に入ってくる(音を知らない場合は入ってこない)
→単語もしくはチャンクの意味を理解した上で、次に来る音を聞く準備をする
という感じです。
これがたとえば、音の最後まで聞くというところにこだわって、次の準備に意識がいかないと、後手後手になってうまくいきません。
あくまで意識は次の音で、同時にシンクロさせていくことが大事です。
真似しているのと同じなのです。
これは、「ただシンクロさせて」だとうまくいくことが多いです。
しかし、相手が言っていることを理解するのは最初は難しく、そのためやめてしまう可能性があります。
また、発音の勉強で、「次の音に集中してきいて」というのを試しても同じようなプロセスになります。
いずれにしろ、相手の言っていることが理解できず、翻訳する時間もないので、挫折します。
まず、「英語で相手の言っていることを理解しました。でも日本語には翻訳していないし、翻訳は苦手なのでできません」と開きなおることです。
これは、以前にも言った「外国人になりきる」という姿勢です。
そうしないと、いつまでもネイティブと同じペースで発音したり聞いたりできません。また、最終的に日本語におとしこまないとすっきりしない、理解できないという状況になってしまいます。
実際は、どの国の言語も、「今の単語があって、それに対応した次の言葉がある」という関係性の連続で、それだけで成り立っています。
「今の」と言ったあとに「単語」と繋げる関係性が日本語にはあり、英語では「take」と言ったあとに「it」と繋げる関係性があるだけです。
そういった語順のみで行う理解は別の機会にして、そういったネイティブのリズムでないと、リスニングは基本的に難しく、日本人の多くが極めている暗記例文英語である程度のところまではいけるという感じです。
そう考えると同時通訳の人のやっていることは別次元のテクニックであり、プロです。
私たちは日本語におとしこむ必要はありません。英語で考え、英語で話し、英語で理解すればいいだけです。
なので、レベルとしては一番下です。
暗記例文英語のほうがレベルは高いです。これには翻訳も伴っているからです。
翻訳ができるというのは仕事でも使えるテクニックであり、だからこそ多くの日本人がトライしているものです。また、学校の試験やTOEICなどもすべて基本は日本語ができないと成り立たないものになっています。
ここでやろうとしてるのは、1歳の子でも2歳の子でもやっていることで、本当ならすぐできるはずです。
ですが、じゃあ英語を話そうといっても、まず日本語で黙って考えてから話すので、結局暗記例文英語になります。
話すことが決まっていないときから、たとえばit’sとかIとか、英語から組み立てることが大事です。これができないと、ネイティブを相手に暮らしたとき、ずっと黙っている時間が増えていくことになります。