If で原形を使うか過去形を使うかは、「話している時点の状態」を考える 001

If で原形を使うか過去形を使うかは、「話している時点の状態」を考える 001

単純にifのあとは過去形か現在形かという疑問が湧き上がったら、このテキストを参考にすべしです。

映画『恋人はゴースト』よりセリフを抽出してみました。

ifとcouldの組み合わせで考えてみます。

Maybe if we could communicate a little more.

「たぶんもっとコミュニケーションがとれたらなぁ」

これは一度試してダメだったので、今後のことを考えて「とれたらいいのにな」という感情が入っています。

現時点の現実とは違うことを言っているので、「仮定法だ」と判断されます。

しかし、「仮定法だ」となると、「現実離れしていて、これからも実現不可能」といった教え方がされていて、そのせいで上の文章は将来実現不可能なのか? と考えてしまう人もいるかもしれません。

また、「実現は可能なんだから、canにすべきだ」という人もいます。

そうやって迷って、ifが嫌いになるのです。

実際の会話から考えると、couldは実現可能でも使えます。

「鳥だったら飛べるのに」という非現実的なことだけに仮定法は使われるわけではないということです。

ネイティブはif ~ couldの使い方をするときにいちいち仮定法と考えるわけではないので、実現可能な日常生活では、「今はダメだけどできたらなぁ」くらいの意味で使っています。

原形を使うか過去形を使うかを選ぶポイントは、話している時点の状況によります。

If I could just remember something

about who I am, or was.

「もしただ、自分が何者か、何者だったかについて何か思い出せたらなぁ」

この文の構造は仮定法ですが、思い出す気もあるし、可能性もあります。

ただ、話している時点で思い出せてません。

状況として、実現ができていないのです。

これからできるかできないかではなく、現時点で「できていないこと」を認識している場合に使われるということです。

このように、過去形を使いながら、実現可能なことを言うことは非常に多いです。

ポイントは、話している時点では、それが実現していません。一度トライしてるけどダメだったというパターンが多いはずです。

現時点の状況を意識して、なおかつ、その状況と逆のことを言っている場合が仮定法です。そのなかで、現実的な意味合いがあるものと、非現実的な意味合い(妄想的)なものがあります。

次に、原形を使うパターンを考えてみると面白いです。

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