ニュースの現在完了は「しました」で問題ありません!

ニュースの現在完了は「しました」で問題ありません!

最近、本屋に並んでいる『一度読んだら絶対に忘れない英文法の教科書』を拝見しました。

英語を一から考え直すという意味で共感の持てるものでした。

ただ一点、現在完了に関して間違った捉え方をしていたので、改めて現在完了について述べたいと思います。

著者は、ニュース番組で「have crashed」という言葉が使われていたら、今も続いているというニュアンスがあるため、「衝突し、今も炎上中」という捉え方を視聴者はすると書いていました。

なので、訳で「衝突しました」は間違いだと書かれています。

しかし、ニュース番組の場合、「衝突しました」という訳は、間違いではありません。

ニュースで使われる現在完了は、「完了」中の「完了」で、「しました」の訳がぴったり来ます。

通常、ニュースは本日中のものを語ることが多いので、その場合に現在完了を使うときがあるのです。

しかし、それは「今日、○○が○○しました」という意味で、今の時間まで行為が継続していません。

これは、現在完了を大きく捉えた「Finished(完了)」という枠の中の、さらに「完了」という使い方で、基本的にはニュースで使われるものです。

著者の方は、現在完了の継続とそれを混同していて、「線時制」という説明をしていますが、これも間違いです。

現在完了にはさまざまな種類があり、たまたまhave+過去分詞という形をしているものを現在完了としてまとめているだけで、時制の共通点はありません。

たとえば、大きなFinishedで囲まれるものには、「経験」「完了」「未完了時制」といったものがあり、「経験」は感覚的にも「いつ」を意識しません。

「したことがある」という感覚です。

これは日本語でも同じで、「過去の時点のいつ」を意識しない言い方です。

動作は終わっていて、今に繋がっていません。

唯一、今に繋がっていることがあるとするならば、話し手が生きているというだけです。

未完了時制は、「ここ3年間で5回はスキーに行っている」「今日は3回コーヒー飲んだ」という今を含む時間の中で動作を1回でも数回でもしたかどうかを言っているもので、これも「いつ」を意識しません。

また、動作は今に続いていません。完了しています。

なので、線時制という考え方にも当てはまりません。

一方、線時制という考え方があるとするならば、現在完了を大きくUnfinishedに分類される、「結果」「継続」です。

これは動作もしくは状態が現在に繋がっているという意味で、線になっています。

ただ、強調したいのは、いずれも「いつ」を意識しないということです。

これが現在完了の特長です。

偉そうに現在完了を語っている私も、最初は「している」という状態が現在完了なのではないかと思っていました。

しかし、「状態」というのは現在完了だけでなく、現在形の状態動詞でも作れるもので、現在完了だけのものではなく、現在完了の継続の話でした。

このように、現在完了は「いつ」を意識しないという特長はあるけれども、一括りにすると問題があるということをぜひ認識して、それぞれが別の用法だと思ったほうがいいです。

ただし、日本人がやるような「完了」「経験」「継続」「結果」の4つに分けるのも危険です。

分けるなら、「完了」と「未完了」で、「完了」の中に今回お話しした「完了」「未完了時制」「経験」があり、「未完了」に「継続」「結果」(※結果は両方のニュアンスを含んでいる)があると考えるのが正しいです。

実際に英会話で使うときには、それぞれ違うシチュエーションで、違う気持ちで使うでしょう。