4歳、颯太くんの「母国語としての英語」が凄かった。
同じ保育園で一時期一緒に英語をやっていた3家族でピクニックに行った。 もうしばらく自分が英 …
「英語の音をそのまま聴く」ことがあらゆるネイティブ的英語習得に繋がるのだが、英語を勉強した人ほどそれができない。
だから、とにかくそのまま聴かなければいけないのだが、そのための方法をいろいろと示してきた。
ここで少しまとめたいと思う。
まず、最終的には、
「自分で話すように、真似するように聴く」に集約される。
聴きながら、自分の発音練習にもなり、音として、アクセントとして聴くために、記憶が楽になる。
しかし、これを実現するのに、さまざまな方法がある。
日本語で考えたり、リズムについていけないのが理由なのだが、そのために、
アクセントに集中して聴く
連休中、友人Sと家族で相模原までドライブした。
道中、Sが娘と後部座席でずっと話していた。
彼女(S)は若い頃にイギリス留学経験があり、今も貿易関係の仕事で英語を使っている。
娘は英語で「ごっこ」をするのが好きなので、英語が話せる人を見つけると、ずっと話し続ける。
私も運転しながら、そのマシンガントークを聞いていて、いろいろ客観的に娘の英語を聴くことができた。
目的地のカフェに到着し、Sと二人で「ホントに凄いね」という話になった。
関心したのは娘の、「自由な使い方」だ。
たとえば、「暗くて、面白くて、気持ち悪くて、キラキラな洞窟に連れて行ってあげる!」というような英語を、ペラペラと話す。
妻がその凄さを理解できないので、Sが説明する。
「20年も英語勉強して、使っているのに、こういう表現はできない!」
私も含めて、英語を勉強してきた人はすぐに、「こういう使い方は間違っているのか、合っているのか」と考えるので、人前で「暗くて、面白くて、気持ち悪くて、キラキラな洞窟に連れて行ってあげる!」と英語で言えないのだ。
文章では書けても、人前で使うのに憚る。
その洞窟に想像の中で言ったあと、娘はSに
Was it kind of scary? (ちょっと怖かった?)
と聞いた。
毎度ながら、kind of は勉強して使えるものではなく、意味はわかっていても使いこなすのは難しい。
こういうのをさらりと使うにも二人で関心した。
では、20年間英語を勉強してきた大人二人と、生まれて5年目の娘の英語の何が違うのか。
そう考えると、「英語の感性」という言葉が浮かびあがった。
聞くのも考えるのも、センス、感性で話している。
大人は、技術で話そうとする。
この違いだ。
このサイトでもたびたび言っていた、文法抜きの英語だったり、「英語のイントネーションでただ話し続ける」が、その感性へと迫る秘訣なのだが、それはまた「習得方法」で紹介したいと思う。
娘がよく使う ~ as much as you want. 「欲しいだけ(とっていいよ)」 …
I got the job done!
と娘が言った。
どこかに出かけようとしていて、「はやく用意して〜」と自分が言ったことに対する返答で、「用意が終わったよ」という意味で言ったようだ。
本来は「仕事片付けたよ」という感じだが、「用意という仕事を終わらせたよ」ということにもなるので、間違っていない。
なによりも、この表現は私には使いづらいと思ってただけに、見事に使ったなと思った。
なぜなら、こういう表現は勉強においてテスト対策として、いくつかのパターンを一気に覚える。
日本語で言うと、使役、完了、被害というのがあって、どこに強勢を置くかが違ったりする。
ややこしいのだ。
こういう覚えた方をした場合、実際の英会話では使いづらくなる。
だけども、子どもは他の表現を一緒に覚えてない。
どこかで I got the job done. と言っているのを聞けば、それを覚えて真似するだけだ。
しっかり身についたころに、類似表現を覚える。
だから迷わない。
テスト勉強で英語を覚えた私のような人間は、すぐに比較したり思い出そうとするので、迷ってしまう。
だからスピード重視の英会話では出てこないのだ。
ただ、この表現は実際、よくネイティブの会話に出てくる。
最後のdoneをちょっと強く言う感じで、特長があるので覚えやすい。
これは完了という使い方だと思うが、他の表現をわすれて、しばらくこれだけ使うことにしよう。
念のため、他の使い方や用法を記しておく。
完了)
get something done
のsomethingは、人以外。その場合のみ、done(過去分詞)が使われる。
人の場合はto がつき、さらに原型になる。 get my baby to sleep 赤んぼうを寝かしつける
被害)
I got my phone stolen last night. 電話を盗まれちゃった
この場合も強勢がstolenに置かれるので、完了と同じ。
使役)
I’ll have the house cleaned.
自分以外の人に部屋を掃除させる場合に使う。強勢はhaveに来る。
「母国語イングリッシュ」の修得におけるポイントをもう一度まとめたい。
簡単にはできないかもしれないが、理論はシンプルだ。
1 英語の順で聞き、理解する(ネイティブと同じ方法で理解する)
2 ストレス、破裂音、フラップTを中心とした発音(日本人が苦手な発音方法を理解する)
3 イントネーションを使って言葉を出し続ける(英語が出てこない原因を克服する)
言葉にすると簡単なこの3つの要素を中心に、今度も実践と修得のためのポイントを紹介していく。
1については「よく聞く言葉」かもしれないが、実践となると難しい。
また、これを大事な要素と本当に認識するまで時間がかかる場合が多く、これこそが母国語としてシンプルに英語を修得する要素だと気づけば、上達は早い。
2は発音と聴き取りのコツになる部分で、意識せずに大人が修得することはまずない。日本人のみならず、世界中の人が苦手とするアメリカ英語の特長だ。
3は英語を理解し、話せるようになっても、実際に日常生活や人前で言葉が出てこないという現象を解明し、克服するもの。これにも信じられないような秘密が多く隠されていて、まだまだ探究は足りない。
以上の要素を突き詰めていけば、一度真面目に勉強してしまった英語の脳を一度解体し、再構築できるはずだ。
最近はMostly(たいていは), とかEvery time(するごとに)とか、冒頭のバリ …
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アメリカ英語の発音で「楽しい」と言えるのが、このフラップTと破裂音を含む「パイプ音(造語)」だ。
Water のtはフラップTで、ネイティブとしては「D」だという人もいるが、日本人としてはラ行のほうに近い。
Tは常に上の前歯の少し上あたりを軽く触れてすぐ離すという感じで小さく「ッ」と破裂させる。
舌の動きはリアルTでもフラップTでも同じで、同じ方法で破裂感をなくしたバージョンがフラップTだ。
私がこのフラップTで好きなのが、こんな発音。
二人で遊んでいると突然始まる芝居。
いろいろなのが混じって、何が起こったか一瞬わからないが、なんとか付いていく父。
娘
I know you want to save your sister, but being angry and evil doesn’t even make friendship.(言ってるママ)
妹を助けたいのは知っているけど、怒ったり悪くなるのは友情にさえならないわよ。
父
What should I do?
どうすればいいんだ?
娘
And being bad doesn’t make any sense or nice sense.
それに、悪くなるのは理にかなわないし、いいこととは言えないわ。
And stealing thing is very bad. not nice.
それに、モノを盗むのはとても悪い。良くない。
And being angry doesn’t make proper confidence.
それに、怒るのはちゃんとした自信にもならない。
父
Don’t look my mind!
俺の心を見るな!
娘
You should, you know, probably take back things, and put them where they belong, and then, bring them to the persons do they help them.
あなたは、たぶんモノを取り戻して、元にあった場所に返すのよ。そして、彼らを助けた人たちに持っていって。
And maybe saying sorry to Rose make the spell break.
それでたぶん、ごめんとローズに言えば魔法は解けるわ。
父
O.K. I’m so sorry, Rose. That was my fault.
オーケー。ごめんローズ。俺が間違いだった。
娘
Did that work or not?
うまくいった?
父
Can you see my sister? Behind me.
妹が見える? 俺の後ろに。
Oh, Rose. Thank you.
ローズ! ありがとう。
娘
It’s O.K.
オーケー。
という感じで、私は『Just add magic』というドラマのあるシーンをベースに対応しているが、娘が話している台詞はおそらく、他のアニメから導入しているのだと思う。
細かいところはよくわからなかったりする。どうして「友情?」「自信?」となるが、細かいことは気にしない。
いちいち止めたり、問いただしたりは絶対にしない。これはルールだ。実際にそんなことすると、ふくれてしまう。
「教育しない」「教えない」
という私のマザータング・イングリッシュの基本で、多くの人がやってしまいがちなことだから、本当に気をつけてほしい。
実際にそういうやり方で上手くいっていないパターンも見ている。
フィンランドの「教えない教育」というのは最近まで知らなくて、衝撃だった。
教師は子どもたちに学びの場所と時間を与え、支援するだけで、マニュアルはなく、テストもない。
なのに、先進国特有の落ちこぼれの数を抑え、国際学力調査でトップクラスを維持している。
管理、支援しているのはモチベーションで、これをもっとも大事としているといい、実は日本の寺子屋にも似ているという。
厳しくすることでモチベーションを失うのが子どもで、それが最もしてはいけないことだという。
娘が英語を日本語と同時に覚えていく過程で、「教える気マンマンだったのに、無力だった。だから教えるのをやめたけど、娘は勝手に覚えていった」というストーリーを書いたが、納得できる人は少ない。インタビューでは「大変だったでしょう?」と問われ、「いや、全然です」と言っても信じてもらえない。
だから「幼児の英語教育はだめ」というありきたりの意見にもまったくピンとこない。「教育」じゃないからだ。
一緒に娘と英語を話すようになって、父親である私のモチベーションも勝手に上がっている。
フランス語を実験的にやろうと思っているのに、英語が楽しくて仕方ないので、英語ばかり聴いたり話したりしてしまう。
「教えないのなら、何をやっているのだ?」
と問われれば、「英語で話したり、見たり聴いたりするのが楽しい」という日常を作ってあげる。
父娘ともに、それだけだ。
疑問あるとすればこの部分だが、
bring them to the persons do they help them.
パーソンズというとバンド名みたいで個人的には違和感があるが、やはり少し古い言い方らしい。
パーソンという単数、個人を複数形にするのは、peopleという言い方があるので、「many people」という使い方もできる。
他にもいろいろpersonとpeopleにはあるのだが、私が教えたわけではないので、きっと娘の見ているアニメの中で誰かがpersonsと言ったのだろう。そのあとのdo they~は私の聞き間違いかもしれないし、よくわからない。それでいい。
アマゾンプライムのドラマ『Just Add Magic(まほうのレシピ)』のシーズン2パート2が終わってしまった。
娘と観るのを愉しみにしていて、英語レベルもちょうどいいので親子で愉しんでいたのに。
親友の女の子が突然手にした本は魔法を使うための料理のレシピが書かれていて、その本を巡ってさまざまな問題が起こる。
もしかしたらどうでもいいような問題なのかもしれないけれど、観ているほうはどっぷりと危険な香りを感じてスリル満点だ。
いろいろな問題を解決するために、さまざまな手を打つ3人。
やっとのことで料理を作って、さあ、次は何?
となるときに出てくる言葉が、
So, Now what?
だ。
このドラマの影響かどうかわからないけれど、娘も最近この言葉をよく使う。
何かを作っていて、いったん落ち着くと
Now what?
日本語にすると、さあどうする? 次は何?
イライラしながら使うとも言われているけれども、普通の気分で使うこともできる。
盛り上がりながら、次を早く知りたくて使うときもある。
疲れて、「さあ、片付けたよ。次は?」という、少し挑戦的な感じで使うこともある。
Nowにはそれほど「今」のニュアンスがないのがポイント。
「さぁ」くらいのニュアンスで使う。
「さぁ」は日本語でゆっくりいったり、「さ、」と早く行ったりするが、よく考えるとどんな意味なのかよくわからない。
ただ、ニュアンスだけはしっかりしていて、行動を促す気持ちがこもっている。
「さぁさぁ」と言いながら、手のひらを上にして、下から上にふると「行きなさい」という意味になる。
「さ、」は、「さ、いこか」という感じなので、「じゃ」に近い。
Nowはまさに「さぁ」のほうで、「さぁ」自体に意味はあまりないのだけど、「ほいほい」「ほらほら」という感じで気持ちを込めることができる。
Nowも「今」という意味を込めず、音であるナウにただ、促す気持ちを込めるだけだ。
Now what? は、「さぁ、じゃあ次に移ろう。次は何?」という意味になる。
また、さぁさぁと同じように、
Now now
で、さぁさぁとなる。
慰めることもできるし、叱ることもできる。叱る場合は日本語では「こらこら」だが、Nowも口調によって伝わり方が変わり、「こらこら」になるのだ。