発音矯正!
正月休み、娘が小さいころの映像をスマホでいろいろ観ていた。 どれも久しぶりで、しばらく観て …
「真似するように聴く」は、外国語の特長やリズムを真似するという部分で、リズムの他にも声色(トーン)なども真似をする。
自分の声で聴くのではなく、相手の声で聴くのだ。
これは日本語でも同じで、テレビを観ていても司会者やタレントの声を真似しながら聴いている。
音そのものを聴くとはそういうことで、相手が鼻にかけたネイザルサウンドか、喉を使った低音サウンドかなど、ひっくるめて聴く。
結果、音をそのまま頭の中でリフレインもできるし、日本人の苦手なRのサウンドも真似することになる。
ネイティブでも子どもはRが苦手というが、私が聴いた子どもたちの「word」にはバリバリのRサウンドが入っていた。
「聴きとれたかどうか」ではなく、音そのものを出発点として、その次に意味を付加していくという …
ニュースを観てて、「誰かが直すんじゃない?」と私が言った。
Someoneを使ったのに娘が反応し、
「Somebodiesでしょ?」
と訊いてきた。一瞬戸惑ったが、SomeoneにもSomebodyにも複数形はない。
「大勢の人で直す」ということを言いたかったからだが、Someoneで問題なかったと思う。
そんなやりとりで少し思うことあったのか、朝食を食べていた娘は、
Do you know ”dig in”? When you are super hungry, you can use “dig in”.
と言い出した。
私は「こんな風に?」といって食べながら「ディギン」と言う真似をしたが、違うという。「じゃあやってみてよ」と言うと、食べる直前に言うらしい。
digは掘るという意味で、私は小学生のときのゲーム『ディグダグ』によって知った。
日本語と一緒で、好きなモノを掘り下げるという意味になるのは同じだ。
なので、
I dig it. は単純にI like it. となる。
どうして食べる前にdig inと言うのか、まったくわからなかったが、調べてみると
Dig in = 食べる Let’s dig in. 食べよう! Dig in. 召し上がれ
という意味があるという。
スーパーハングリーのときだけ言うのかどうかは怪しいが、娘から言い方を「こうやって使うんだよ」と教えてもらうのは珍しいので印象に残った。
さっそく今日から使ってみる。
6歳の娘が最近はまっているアーティストがJoJo Siwa。
彼女のファッションも歌も大好きで歌っているのだが、一番好きな歌が『BOOMERANG』という歌だ。
このサビを彼女が歌うと、妻もそこが面白いから教えてとなるのだが、上手く発音できない。
サビの歌詞は、
I’mma come back like a boomerang.
このI’mmaとは何なのかということになるが、これは
I’m going toの意味だ。
歌詞は「ブーメランみたいに戻ってくるわよ」となる。
どうしてこういうカジュアルな言い方が発生したのかというと、I’m going to の省略形であるI’m gonna が面倒で、さらに省略したからだ。
gonnの部分が抜けたことになり、発音はアマ。
同じように、
It’s gone be という言い方もある。
It’s going to beの省略で、It’s gone be good. で「良くなるよ」。
あまり使わないかどうかというと、「使う」。
発音はゴーイングを速く言ってゴイングではなく、ゴンビーでいい。
現在、娘は6歳なかば。
英語のプレスクールは長い長い夏休みに入っている。(8月現在)
0歳から英語で話しかけて、英語を話すようになった娘の現在の課題をまとめてみる。
1年前に引っ越し、保育園の時間が長くなってから、少し会話の時間が減った。
母親の会社の事業保育なので、母親と一緒に帰ると後部座席で二人で日本語で話す。以前は私と二人で先に帰っていたので、車中も英語だった。
帰宅するとご飯、お風呂、英語のアニメを見て就寝。ベッドでの絵本は母親が日本語で、最近は「日本昔ばなし」も好きなようだ。
家族三人のときは日本語になる。妻が英語を話さないからだ。
保育園は金曜日以外は日本語の保育園。となると、日本語の割合は80パーセントくらいになっているのかもしれない。
また、英語のアニメは英語の勉強にはなっているが、夢中になって私との会話がなくなる。なので、1エピソードごとに観た内容を私に伝えることになっている。これは効果大で、説明力が上がっている気がする。
問題は、私との会話だ。
家で過ごしているとき、私はもちろんというか、独り言を言って過ごしてるわけではない。一人で何かをしているときは黙って行動している。普通はそうだ。
日常の簡単なことは娘と英語でやりとりする。
そして、ときどき、英語で議論をする。
「友達との付き合い方」「宇宙の成り立ち」「動物について」などなど。
この議論のパートと、独り言パートが少ないと感じている。
議論は、ふとしたときに発生する。娘が疑問を持ったときや、危険なことについて私が伝えなくてはいけないと思うとき。
そんなときの会話は少し上級で、議論は白熱する。
だが、少ない、もっとそういう時間がなくてはと思う。
独り言のパートは、私が日本人だから駄目なのだ。黙っているときは当然日本語で考えている。「英語で考えないと」と思っていても、私は結局100パーセント日本語脳なので、なかなか難しい。
「何も考えずに英語を口から出す」はやってみると結構できる。自分でも何を言いたいのかわからないくらいに英語は出てくる。
そんな英語に娘はいちいち反応して返事してくれる。
英語圏の家庭なら、そうやってどうでもいいことを口にしたり、反射的に何か言ったりする。日本人家庭がそれをやろうとする場合、どうしても意識的になってしまう。くだらないことは言わなくなってしまう。
だから私は、くだらないことでもなんでも、適当に英語を口にしなければならないと思っている。議論したいと構えても会話は始まらないし、肩の力を抜いた時間も必要なのだ。
2.の本を読む時間だが、これも難しい。
今、娘は英語の本を毎日、数ページ読んでいるが、あまり多くのページを読むのは苦痛らしい。
単語の本の英語を読むのも、それほど楽しくはないはずだ。
書くほうもそれほど得意ではない。
そもそも、ミニマリストのせいで英語の本があまりない。
自分から読みたくなるように仕向けなくてはいけないはずだが、日本語の本も英語の本も、自分から読もうとはしない。
まだ小学校入学前だから、そもそも読まなくてもいいのかもしれないが、絵本を読むのが好きな子は好きなはずだ。
今後、小学校に入ると勉強が始まる。日本語による勉強だ。
日本語で本を読むという点についてはそれで上達するだろう。
だが、英語で本を読むという点においては、ほうっておいても何にもならない。
日本に住む限り、日本語環境のパワーは圧倒的だ。保育園時代よりもずっと強力になっていく。
会話については私自身の問題だと思う。
娘と英語で話して暮らしているうち、私の英語力も20パーセントから60パーセントにはなったと思う。
だが、もっと包括的な意味での母国語的な日常が必要なんだと思う。
くだらないこと、馬鹿げたこと、真面目な話、勉強的なこと。
課題はまだまだ山積しているのだ。
日本人として人前で英語が出てこないという体験は、順番に繋げていく感覚がないというのが理由の一つとなる。
一人だとできる。
I gotta (しなくちゃ)という言い方の練習をしてみて。と言うと、
I gotta …と言ってから、次の言葉を考えるだろう。それでいいのだ。
だが、実際に独り言でも、人前でもそれをやってというと、出来ない。
言うことも決まってないのに、I gottaが先に出てくるはずがないからだ。
日本人なら、動詞よりも先に「しなくちゃ」が来るという順序で、物事を考えられない。
「俺は、しなくちゃ、帰る」という順序で言葉を考えたり繋げたりできない。
一語一語、順番に考え、言うといっても、いくつかの言葉はやがてまとめられていく。
例えば、Do youは「デュー」という一言になる。言葉としては、「デュー」「ワナ」「ゴー?」(Do you wanna go?)と三文節になる。
「服を着る」は put it on だが、これも一語になり、「プリロン」になる。
その場合はputのあとに次の言葉を考えて…とはならない。
「裏表逆」のinside outも一語になり、「インサイダウト」だから、
I put it on inside out は、「アイ」「プリロン」「インサイダウト」と三語になるのだ。
これは、日本語に慣れた我々にはいつまでたっても理解しにくいというか、理解したようでしていないという部分だ。
使うときには音は一語となる。
英語を勉強していて、一人で練習しているとだんだん上手くなっている感じがするとして、いざネイティブを相手に話すと、そうでもないと感じる。そんな経験はないだろうか。
要因はさまざまだが、ひとつに、「リズムが合っていない」というのがあるかもしれない。
このリズムというのはやっかいで、なんとなく一人ではできているようでも、実践ではなかなか活かされないのだ。
やはり感情、フィーリングといったものが中途半端になるとリズムが刻めなくなる。
アメリカのネイティブの話し方を聴いていると、地方の差はあれども、あるリズムを基にして話されている。
関係代名詞および接続詞Thatのトレーニングの方法としては、子どもはたとえばI spyという遊びの他に、「○○はなあに?」と日本語でもあるような簡単なクイズがある。
「細長くて、黄色で、誰もが食べたいものなあに?」といった問題を作るものだが、これを英語でやってみる。
Guess what is a long, yellow food that everyone wants to eat?
この問題を作るときに、主語を作るわけだが、thatを使えばいい。
Guess what? と言ったあとに、It’s long, and Yellow, and Something that everyone wants to eat.
と言ってもいい。
この方法は、その言葉の名前を知らなくても、モノの形や色、同じ体験などを使って「あれ」を共有したいときに使えるもので、こうやって表現できることで、たとえ名詞を使わなくてもいろいろ話ができるようになる。
You remember? That one! See, that food that we eat in France…
といった感じだ。
家族でやる場合は、
A hard, box that we saw yesterday
という感じで、that以下を経験にすれば、制限用法の関係代名詞となる。
接続詞のthatは自分で使うときは感覚的に使える。I think thatとか、I know that とまず言うのは簡単で、そのあとに文章を加えればいいだけだ。
そんな感じなので、子どもも小さいころからすぐにこの使い方をマスターする。